マコンデ彫刻は、1950年代以降、作家たちの自由な発想で様々な作品が創造され、現代美術へと発展しました。そんなマコンデ彫刻のスタイルの一つに抽象彫刻があります。写実的な作品が中心であったマコンデ彫刻に、新しいスタイルを取り入れたのがサマーキ・リカンコーアでした。サマーキは1950年代に抽象彫刻やシェタニを創造し、マコンデ彫刻の発展に貢献しました。その後、メビウスの輪が複雑に入り組んだような作品のムワンジェマや、球体を取り入れた作品のクレメンティ・マティなどの抽象作家が誕生しました。
磨き抜かれたアフリカ黒檀の輝きとその洗練された抽象的なスタイルは、他のマコンデ彫刻にはない独特な魅力があります。
今回は、抽象的なマコンデ彫刻の代表作家の作品を中心に展示しますので、自由な想像力と感性が交錯する世界を感じていただけます。
鼻の長いアブストラクトな妖精
H=48cm
作者不詳
抽象的なヘッド
H-30cm
サマーキ・リカンコーア
考える妖精
H=39cm
クレメンティ・マティ
薬草を持った顔
H=64cm
ムワンジェマ
華が開くように踊る妖精たち
H=72cm
アタナシ・ナセジャ
ティンガティンガ絵画は、1960
年代後半にE.S.ティンガティンガ(1932-1972)によって始められ、ほぼ血縁関係にある(マクワ族)
数十人を中心に多くの弟子によって受け継がれてきました。アフリカ大自然で生きる動物や鳥、人々の生活風景などが鮮やかな色彩でコミカルに描かれており、美術界から注目されています。
今回の企画展では、ジャファリー.R.A(1960-2008)とM.W.チャリンダ(1947-2021)の作品を紹介します。
ジャファリー.R.Aの絵画は、アフリカ大地に生きる動物・鳥たちが躍動しているかのように色鮮やかに描かれているのが特徴です。
M.W.チャリンダは、動物たちだけではなく村の伝統的な生活風景や民話をコミカルにそして物語性豊かに描くのが特徴です。
ティンガティンガ絵画界が生んだ二つの才能溢れるアーティスト、ジャファリーとチャリンダ。彼らの手によって描かれたティンガティンガ絵画を通じてアフリカの自然、文化を感じることができます。
ジャファリー.R.A
ジャファリー.R.A
ジャファリー.R.A
M.W.チャリンダ
M.W.チャリンダ
M.W.チャリンダ